
神秘の石:サーペンティンの魅力
サーペンティンは、一つの石の名前ではなく、アンチゴライト、リザルタイト、クリソタイルといった仲間をひとまとめにした呼び名です。そのため、見た目も様々で、サーペンティンといっても、実に多くの種類があります。
私たちが普段、お店などで見かけるサーペンティンは、蛇の鱗のような模様が特徴です。緑色の濃いものや薄いもの、模様の入り方の違うものなど、様々な表情を見せてくれます。まるで、たくさんの蛇が絡み合っているように見えるものもあります。この模様から、蛇紋石と呼ばれることもあります。
しかし、サーペンティンの中には、一般的なものとは全く違う姿のものもあります。例えば、ボーウェナイトと呼ばれる種類は、透明感のある淡い黄緑色をしています。この石は、宝石の翡翠(ひすい)によく似ているため、新しい翡翠という意味の「ニュージェード」という名前で売られていることもあります。実際、手に取ってみると、その美しさに魅了される人も多いでしょう。
このように、サーペンティンは一つの名前で呼ばれていても、色や模様、透明度など、様々な姿を見せてくれます。まるで、自然の芸術家が、様々な技法で作品を作り上げたかのようです。それぞれの個性を持つサーペンティンを探してみるのも、石の魅力に触れる一つの楽しみ方と言えるでしょう。