スミソニアン博物館

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レッド系

ロッサー・リーブス・ルビー:星を宿す深紅の輝き

広告界の巨匠、ロッサー・リーブス氏の名を冠した「ロッサー・リーブス・ルビー」は、見るものを魅了する深紅の輝きを放つ、重さ138.7カラットの巨大な宝石です。このルビーはその鮮やかな色彩だけでなく、星彩効果と呼ばれる、まるで星が宿っているかのような神秘的な輝きでも有名です。光を当てると、表面に六条の星が現れ、宝石の美しさをより一層際立たせます。 この特別なルビーは、1965年にリーブス氏によって競売にて落札されました。当時、ルビーの重さは140カラット以上もあったと言われています。リーブス氏は、この貴重な宝石を自身のコレクションとするのではなく、多くの人々にその美しさを共有するため、かの有名なスミソニアン博物館に寄贈することを決意しました。寄贈にあたり、より一層輝きを増すよう、熟練の職人の手によって研磨と調整が行われました。その結果、現在の138.7カラットの大きさに落ち着いたのです。 ロッサー・リーブス・ルビーは、リーブス氏の寛大な精神と、宝石の持つ類まれな美しさの象徴として、現在もスミソニアン博物館に展示されています。世界中から集められた、歴史的にも価値の高い数々の宝石の中でも、ひときわ目を引く存在感を放ち、訪れる人々を魅了し続けています。深紅の輝きの中に浮かび上がる星は、まるで宇宙の神秘を閉じ込めたかのようで、見る者を宝石の世界へと誘います。
ダイヤモンド

オッペンハイマーダイヤモンド:輝きの巨石

この石は、1964年に南アフリカ共和国のドイトスパン鉱山で掘り出されました。ドイトスパン鉱山といえば、数々の素晴らしいダイヤを生み出してきた、世界にも名高い鉱山です。これまでにも、歴史に残るような、大きさや輝きを誇るダイヤが、この地から数多く見つかってきました。まさにダイヤの宝庫と呼ぶにふさわしい場所と言えるでしょう。 この石の名前の由来となったのは、ハリー・オッペンハイマー氏です。当時、この鉱山を所有していたのは、世界的に有名なダイヤ販売会社、デビアス社でした。オッペンハイマー氏は、そのデビアス社の社長を務めており、ダイヤ業界において大変な影響力を持っていました。彼の功績を称え、この巨大なダイヤには彼の名が冠されたのです。 この石が発見された当時、世界中の人々がその大きさと美しさに息を呑みました。253.7カラットという大きさは、大人の手のひらにも匹敵するほどで、研磨されていない状態のダイヤとしては、世界最大級の大きさを誇っていました。まさにダイヤの歴史に新たな1ページを刻む、金字塔と言える出来事でした。その大きさと輝きは、人々の心を掴み、世界中から注目を集めました。人々はこの巨大なダイヤの輝きに魅了され、様々な憶測や噂が飛び交いました。まさに、世界を揺るがす大発見だったのです。
ブルー系

世界最大のサファイア:ローガンサファイア

スリランカで発見されたローガンサファイアは、その名の通り深い青色の輝きを放つ、世界最大級のスターサファイアです。その重さはなんと422.99カラット。鶏の卵ほどの大きさを誇るこの巨大な宝石は、まさに自然が生み出した奇跡と言えるでしょう。 スリランカは、古くから宝石の宝庫として世界に名を馳せてきました。中でもサファイアは、その品質の高さで特に有名です。ローガンサファイアも、スリランカという恵まれた大地から生まれた最高級のサファイアの一つです。その深く澄み切った青色は、まるでスリランカの空や海をそのまま閉じ込めたかのようで、見る者をたちまち魅了します。内部に含まれる微細な鉱物によって、光を当てると星のように輝くアステリズム効果が見られるのも、ローガンサファイアの大きな特徴です。まるで夜空に浮かぶ星のように、神秘的な輝きを放ちます。 ローガンサファイアがいつ発見されたのか、正確な記録は残っていませんが、その類まれな美しさは、発見当初から人々の心を掴んで離しませんでした。長い年月を経て、様々な人の手を渡り歩き、現在はワシントンD.C.にある国立自然史博物館に展示されています。多くの人々がその輝きに魅せられ、訪れる人々に感動を与え続けています。ローガンサファイアは、自然の神秘と美しさ、そして歴史の重みを感じさせてくれる、まさに至宝と言えるでしょう。