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輝きの秘密:ダイヤモンドのエクストラファセット

金剛石の美しさはその類まれな輝きから生まれます。光が金剛石に入り込み、内部で反射を繰り返した後、再び外に出ることで、あの美しいきらめきが私たちの目に届くのです。この輝きは、金剛石の研磨、とりわけ小さな平面である切子面によって大きく左右されます。理想的な研磨は、光を最大限に反射するように綿密に計算されており、金剛石に最高の輝きをもたらします。金剛石の輝きは、大きく分けて三つの要素から成り立っています。一つ目はきらめきです。これは、金剛石を動かした時に、光が様々な方向に反射して生まれる、まるで星のような瞬きです。二つ目は光彩です。これは、金剛石内部で反射した光が虹色に輝く現象で、まるでプリズムのようです。そして三つ目は明るさです。これは、金剛石から反射される白い光の量で、石の透明度と深く関わっています。これらの三つの要素が絶妙なバランスで組み合わさることで、金剛石特有のまばゆい輝きが生まれるのです。しかし、常に理想的な研磨を行うとは限りません。原石の形や大きさ、内部の傷などを考慮すると、理想とは異なる研磨が必要になる場合もあります。例えば、原石をできるだけ大きく残すために、あるいは内部の傷を隠すために、切子面の数を増やしたり、角度を調整したりする工夫が凝らされます。このような工夫によって生まれた切子面は、追加の切子面と呼ばれ、金剛石の輝きに微妙な変化を与えます。追加の切子面は、時として金剛石の個性を際立たせる役割も担っているのです。