ベゼルセッティング

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宝石を包む爪:コレクトの魅力

「コレクト」とは、宝石を固定するための金属の輪のことです。宝石を囲むように作られたこの金属の縁は、台座から垂直に立ち上がり、宝石の表面に届くよう設計されています。別名「ベゼルセッティング」とも呼ばれ、宝石をしっかりと固定しながら、その美しさを引き立てる技法として知られています。 コレクトは、宝石を固定するための枠組みとして機能します。台座から立ち上がった金属の縁は、ちょうど宝石のガードル(最も外周の広い部分)よりも少し上のクラウン部分(宝石の上部)に優しく押し当てられ、宝石をしっかりと固定します。この金属の輪が宝石を包み込むことで、衝撃や摩擦から宝石を守り、安全に身に着けることができます。 コレクトのデザインは実に様々です。シンプルな輪っか状のものから、職人の手によって精巧に彫刻や透かし彫り、ミルグレインといった細やかな装飾が施されたものまで、多種多様です。これらの装飾は、コレクト自体の美しさを高めるだけでなく、宝石の輝きをさらに引き立て、作品全体のデザイン性を高める役割も果たします。 コレクトは、宝石の輝きを最大限に引き出すという点でも優れています。金属の縁が光を反射し、宝石にさらに光を集めることで、宝石本来のきらめきをより一層際立たせます。また、コレクトは石の形状や大きさに合わせて柔軟に対応できるため、様々な種類の宝石に使用可能です。古代から現代まで、時代を超えて愛され続けるコレクトセッティングは、宝石の美しさを引き立てる、洗練された技法と言えるでしょう。
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宝石を包む:ベゼルセッティングの魅力

覆輪留め、別名ベゼルセッティングとは、宝石を縁取るように金属の枠で包み込む留め方のことを指します。まるで額縁で絵画を飾るように、宝石を囲む金属の輪が石をしっかりと固定し、保護する役割を果たします。この覆輪留めの最大の特徴は、爪留めのように金属の爪で宝石を留めるのではなく、地金で石を覆う点にあります。そのため、爪留めに比べて石が外れにくく、衝撃や摩擦による破損を防ぐ効果が高いとされています。 覆輪留めは、石を覆う金属部分のデザインによって様々な印象を与えることができます。例えば、シンプルな細い輪で留めれば、石本来の輝きが際立ち、すっきりとした現代的な雰囲気になります。反対に、太めの輪で留めたり、装飾を施したりすることで、重厚感やアンティーク調の雰囲気を演出することも可能です。また、覆輪留めに用いる金属の種類によっても、仕上がりの印象は大きく変わります。柔らかな光沢を持つ金やプラチナは、宝石の高級感をより一層引き立てます。 覆輪留めは、リング、ペンダント、ピアス、ブローチなど、様々な宝飾品に用いられます。特に、ダイヤモンドやエメラルド、ルビー、サファイアなどの硬い宝石に向いているとされています。また、オパールやトルコ石のような、衝撃に弱い宝石を保護するのにも最適です。さらに、日常的に手をよく使う医師や看護師、料理人などからも人気を集めています。これは、覆輪留めが爪留めに比べて引っかかりにくく、実用性が高いためです。宝石をしっかりと守りたい方、仕事柄、アクセサリーに引っかかりを避けたい方にとって、覆輪留めは理想的な選択肢と言えるでしょう。