
小さな輝き:メレーダイヤモンドの魅力
「メレー」とは、宝石、とりわけダイヤモンドの小さな粒を指す言葉です。語源はフランス語の「混ぜこぜ」という意味を持つ「メレー(mêlée)」から来ています。様々な大きさの小さなダイヤモンドがまとめて扱われる様子から、この名が付けられました。一般的には、研磨が終わったダイヤモンドで0.2カラット以下のものをメレーと呼びます。
一つ一つは小さくても、いくつか集まることで、大きな輝きを放ち、宝飾品に華やかさを添える大切な役割を担っています。メレーは、主役となる宝石を引き立てる脇役として、「パヴェセッティング」や「マイクロパヴェセッティング」といった技法で用いられることが多いです。「パヴェセッティング」とは、小さな宝石を敷き詰めるように留める技法で、石畳を意味する「パヴェ」からきています。一方、「マイクロパヴェセッティング」は、「パヴェセッティング」よりもさらに小さな宝石を隙間なく留める技法です。どちらの技法も、メレーの小さな輝きを最大限に活かすことができます。
メレーは比較的小粒なため、単独で用いられることは少なく、主役となる宝石の周りを囲んだり、金属部分に隙間なく埋め込んだりすることで、華やかで繊細な模様を作り出します。例えば、指輪の腕の部分にメレーをびっしりと留めることで、主役となる宝石をより大きく、より輝かしく見せる効果があります。また、メレーを花びらのように配置することで、可愛らしく華やかな印象を与えることもできます。
このように、メレーは主役を引き立てる名脇役として、宝飾品の輝きと模様の美しさを高める上でなくてはならない存在と言えるでしょう。小さな粒々が集まって生まれる、繊細な輝きと華やかさは、メレーならではの魅力です。メレーを用いることで、宝飾品はより一層美しく、魅力的なものとなります。