
ラフタンブルの魅力:自然の輝き
ラフタンブルとは、研磨を施した天然石のことです。宝石のようなきらびやかな輝きを持つ磨き上げた宝石とは異なり、自然のままの石の趣を残しながら、触り心地が滑らかになるよう研磨されています。
原石を研磨する方法には様々な種類がありますが、ラフタンブルはその中でも独特な方法です。 まず、研磨前の原石は、岩盤から砕かれたばかりの、角が鋭く荒々しい状態です。この原石を、研磨材と共に回転する筒状の機械の中に入れ、長い時間をかけて研磨します。この工程を「タンブル研磨」と言い、水の中で石同士がぶつかり合うことで、角が取れ、表面が滑らかになります。
ラフタンブルの魅力は、原石の個性をそのまま残している点です。同じ種類の石であっても、色合いや模様、内包物、大きさ、形は様々です。自然の中で長い年月をかけて形成された石本来の味わいをそのまま感じることができます。また、研磨によって表面が滑らかになっているため、手に取った時の心地よさも魅力の一つです。つるりとした感触は、心を落ち着かせ、リラックス効果をもたらすと考えられています。
完全に研磨された宝石とは異なり、ラフタンブルは原石の自然な形を保っています。研磨によって角が取れ丸みを帯びているものの、原石が持っていた独特の形状や表面の凹凸は残っています。そのため、同じ種類の石でも一つ一つ表情が異なり、世界に一つだけの個性を持った石として愛されています。
さらに、ラフタンブルは原石が持つ内包物やひび割れなどもそのまま残されているのも特徴です。内包物やひび割れは、石が自然の中で成長してきた証であり、その石の個性や歴史を物語っています。これらの内包物やひび割れを「インクルージョン」や「クラック」と呼び、天然石の価値を高める要素の一つとして大切にされています。自然の力強さや神秘性を感じることができるラフタンブルは、まさに自然の芸術品と言えるでしょう。