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真珠のまき:輝きの秘密

真珠を選ぶ際、「まき」という言葉をよく耳にするでしょう。「まき」は真珠の良し悪しを決める大切なもので、真珠の輝きや丈夫さに大きく関わっています。 「まき」とは、簡単に言うと真珠層の厚みのことです。真珠は核となるものの周りに、同心円状に層が積み重なってできます。この層のことを真珠層と言い、炭酸カルシウムという石の仲間であるアラゴナイトと有機物という生き物由来のものが組み合わさってできています。 この真珠層が厚ければ厚いほど、真珠の輝きは深みを増し、虹色の美しい光、つまりオリエントと呼ばれる輝きがはっきりと現れます。真珠層が厚いと、光が真珠層の中で複雑に反射し、深みのある輝きとなります。まるで幾重にも重なる絹織物のように、奥行きのある光沢が生まれます。また、厚い真珠層は真珠を衝撃から守る盾のような役割も果たし、傷つきにくくしてくれます。 反対に真珠層が薄いと、核が透けて見えたり、表面に傷がつきやすくなったりしてしまいます。薄い真珠層は光を十分に反射することができないため、輝きが弱く、深みも感じられません。また、ちょっとした衝撃でも傷がついてしまいやすく、真珠の寿命を縮めてしまう原因にもなります。 このように「まき」は、真珠の美しさと耐久性を左右する重要な要素であり、真珠を選ぶ際には必ず確認すべき点と言えるでしょう。真珠層の厚みは、真珠全体の大きさに対する割合で表されることが多く、この割合が高いほど良質とされています。