
プラチナルチルクォーツ:魅力と力
透き通った水晶の中に、白金の糸を閉じ込めたように輝くことから「白金色の輝き」と称される石があります。それがプラチナルチルクォーツです。水晶の中に針のような鉱物が入り込んでいる水晶をルチルクォーツと呼びますが、プラチナルチルクォーツはその中でも特に白金色の輝きを放つものを指します。
その輝きは、まるで夜空に散りばめられた星屑のように繊細で、吸い込まれるような美しさを持っています。名前からプラチナが含まれていると思われがちですが、実際にはブルッカイトやルチルといった酸化チタン鉱物が主な成分です。これらの鉱物が光を反射することで、独特の白金色の輝きが生み出されます。
同じルチルクォーツの仲間であるゴールドルチルとは異なる、落ち着いた上品な輝きがプラチナルチルクォーツ最大の特徴です。ゴールドルチルのような華やかさはありませんが、静謐な輝きは見る人の心を穏やかにし、内面的な輝きを引き出す力があると信じられています。
自然が作り出した造形美も魅力の一つです。針状の鉱物の入り方や色の濃淡は、まさに千差万別。同じものは二つと存在しません。白金色はもちろんのこと、黒色に近いものや、ブロンズのような色合いを持つものなど、様々な表情を見せてくれます。その一つ一つ異なる個性が、コレクター心を刺激し、多くの人々を魅了してやまない理由の一つと言えるでしょう。
まるで自然が描いた芸術作品のようなプラチナルチルクォーツ。その神秘的な輝きは、身に着ける人だけでなく、見る人すべてを魅了する力を持っていると言えるでしょう。